Oracle Database監視

プラガブル・データベース、応答時間、ヒットレート、システムグローバルエリア(SGA)、プログラムグローバルエリア(PGA)、テーブルスペース、セッション、Redoログファイル、自動ストレージ管理(ASM)ディスクグループといいたメトリックを監視して、Oracle Databaseのインスタンスとデータベースの可用性とパフォーマンスを監視します。障害が発生した際にはアラートを通知します。

エージェントをインストールすると、サーバーで稼働しているOracle Databaseが自動でディスカバリーされて監視に追加されます。

監視に必要な条件

1. サポートしているバージョン

Oracle Instant Clientセットアップを使用して、監視を設定することも可能です。この方法をしようする場合は、この手順を行う必要はありません。

  • Oracle Instant Clientインストールガイドを参照して、OSやアーキテクチャに基づいて、Instant Clientをインストールしてください。
  • 展開したディレクトリにSite24x7 Linixエージェントがアクセスできるように構成してください。Site24x7 Oracle監視には、このInstant Clientパスが必要となります。
    • 例:
      mkdir -p /opt/oracle/ && cd /opt/oracle/
      unzip /opt/oracle/instantclient-basiclite-linux.x64-21.13.0.0.0dbru.zip

2. Oracle DatabaseにSite24x7サーバー監視エージェント用のユーザーを作成します。次の手順で、ユーザーを作成とOracle Databaseユーザー権限の付与を行ってください。

CREATE USER C## IDENTIFIED BY "" CONTAINER=ALL;

例:

CREATE USER C##site24x7 IDENTIFIED BY "Monitoring@123" CONTAINER=ALL;

3. Site24x7エージェントがメトリックを収集するために、いくつかの権限が必要です。SYSユーザーでCDBコンテナー(CDB$ROOT)に接続して、次の制限付き権限を付与してください。

GRANT CREATE SESSION TO  CONTAINER=ALL;
GRANT CONNECT TO CONTAINER=ALL;
GRANT SELECT_CATALOG_ROLE TO CONTAINER=ALL;
ALTER USER SET container_data=all container=current;

Oracle Database監視の追加

複数のOracle Databaseインスタンスが存在する場合、インスタンスごとに上記手順を行ってください。権限を付与した後、次の手順でOracle Database監視を追加してください。

  1. Site24x7にログインし、Linuxサーバー監視エージェントを対象のサーバーにインストールします。
  2. Site24x7サーバー監視エージェントが、サーバー内のOracle Databaseインスタンスを自動でディスカバリーし、監視に追加します。監視を開始するには、次の手順を行ってSite24x7がメトリックを収集できるように認証を行ってください。

    Oracle Home Page

    任意設定:Instant Clientを使用している場合、Instant Clientパスが必要になります。この入力は1回のみで、すべてのインスタンスに対して行う必要はありません。Instant Clientパスは、すべてのOracle DatabaseインスタンスのSite24x7エージェントで使用されます。

    Instant Clientパスを変更するには、次のコマンドを使用してください。
    /opt/site24x7/monagent/scripts/AgentManager.sh oracledb --update_library_path

    Oracle Library path

  3. ターミナルで次のコマンドを実行し、Oracle Databaseインスタンスのユーザー名とパスワード、ホスト名、ポート、サービス名を入力します。
     /opt/site24x7/monagent/scripts/AgentManager.sh oracledb --add_instance

    この手順は、サーバー内の監視したいすべてのOracleインスタンスごとに行う必要があります。

    Oracle Installation
  4. Site24x7にログインし、[データベース]→[Oracle]Aに移動します。
  5. Oracle Databaseインスタンスの監視ページに移動します。
  6. Oracle Databaseインスタンス配下の[PDB]をクリックし、選択したインスタンスのデータベースリストを表示します。
    • 設定に使用したユーザー名とパスワードは、エージェント内で暗号化されます。Site24x7データベースに保存されません。
    • Oracle Databaseの自動ディスカバリーが不要な場合は、[管理]→[サーバー監視]→[設定]ページの「サーバーのアプリケーションを自動ディスカバリー 」を[いいえ]に指定してください。
    • デフォルトで、1つのOracle Databaseインスタンス監視につき、10プラガブル・データベースと10テーブルスペースが自動で追加されます。

パフォーマンスメトリック

Oracle Databaseインスタンスのパフォーマンスメトリックを監視して、潜在的なボトルネックの特定、問題のトラブルシュート、Oracle環境の最適化を行います。

プラガブル・データベース(PDB)監視

プラガブル・データベースのパフォーマンスメトリックを監視、しきい値の設定、アラートの通知を行えます。

しきい値設定

Oracle Database監視を追加した後、しきい値を設定して、アラート通知と復旧アクションの実行を行えます。

しきい値と可用性プロファイルの設定方法:

  1. Oracle監視に移動し、表示名横のアイコンから[編集]を選択します。
  2. 編集ページで、設定プロファイル欄のしきい値と可用性項目の[+](新規作成)または[鉛筆]アイコン(編集)をクリックします。
  3. 設定を編集し、[保存]をクリックします。

上記により、設定したしきい値を超過した際にアラートを受信します。

ダッシュボード

Oracleインスタンス監視を追加すると、[データベース]→[Oracleデータベース]→[正常性ダッシュボード]で、インスタンスとデータベースを表示できます。
ここでOracleインスタンスとPDB環境のパフォーマンスの分析、障害検知を行えます。
その他使用できる機能は次のとおりです。

  • OracleインスタンスとPDB数の合計を表示します。
  • 全OracleサーバーのステータスをNOCダッシュボードで表示します。各ボックスをクリックすると、そのリソースのサマリーページに移動します。
  • ダウン、クリティカル、トラブルといったサーバーステータスを即時に判断できます。
  • CPUとメモリ使用率上位のインスタンスを判別し、問題のトラブルシュートとパフォーマンス低下の防止を行えます。

    Oracle Dashboard

セキュリティ

The Site24x7サーバー監視エージェントは、弊社サーバーにデータを保存することはありません。ユーザー名とパスワードはエージェント内で暗号化されます。

FAQ

  1. Oracle監視にInstant Clientのダウンロードは必須か
    いいえ、Thin Clientを使用してOracle Databaseに接続します。またOracke Database接続はThick Clientを使用して行われます。そのため、Oracle Instant Clientダウンロードは必須ではありません。次のコマンドを使用して、Instant Clientのフォルダーパスをエージェントに入力する必要があります。
     /opt/site24x7/monagent/scripts/AgentManager.sh oracledb --update_library_path
  2. マシン内の全Oracke Databaseインスタンスに対してInstant Clientパスの入力が必要か
    いいえ、Instant Clientでは.soファイル(ライブラリファイル)のセットがあり、これを使用して、Oracke Databaseへの接続を行います。そのため、1つのInstant Clientパスのみで問題ありません。

  3. 誤ったライブラリパスを設定してしまった際の修正方法
    次のコマンドを使用して、Instant Clientを更新してください。
    /opt/site24x7/monagent/scripts/AgentManager.sh oracledb --update_library_path
    例:
    Oracle Library path
  4. データベースアクセスに書き込み権限は必要か
    必要ありません。

  5. Oracle Database監視で取得できるパフォーマンスデータ
    こちらのページをご確認ください。

  6. Oracle監視のパフォーマンスメトリックはどのように収集されるか
    ユーザー認証情報を使用して、読み取り専用権限でOracleデータベースに接続し、SQLクエリを使用して収集されます。

  7. Site24x7のOracle Database接続方法
    ターミナルコンソールで入力したユーザー認証情報を使用して、接続します。

  8. Site24x7とOracle間の接続は継続して行われているか

    いいえ、データ収集が完了したら接続は切断されます。

ライセンス

1 Oracle Databaseインスタンスは1 アドバンス監視該当し、1 Oracle Database監視ごとに25 PDBを監視できます。その後さらにPDBを監視する場合、1つにつき1ベーシック監視を消費します。また、1PDB監視につき、10テーブルスペースまで追加できます。

関連ガイド