テレビ局のITシステムは、24時間×7日止まることの許されない重要社会インフラという特徴を持ちます。限られた人員と予算の中で、必要なITリソースを確保し、テレビ局独自のITインフラの運用課題を解決するにはどうすればよいのか、キー局A社のネットワーク構成と運用事例を紹介します。
24時間止まることの許されないITインフラ
テレビ局A社は全国に系列局がある大手キー局です。放送系業務サーバーは放送に直結するシステムのため、24時間×7日シフト体制でサーバーを監視しています。
社内ネットワークの管理は情報システム部門が行っています。実運用は協力会社が請け負っており、部門の規模は30名程度、うち30代の中堅と20代の若手の二人体制で夜勤オペレーターの担当が決まりますが、人件費や働き方が問題となっています。
「ITを活用した働き方改革を行うのが部門の方針なのに、自身が実現できていない。」
情報システム部門でネットワークや監視を担当するK氏はこう語ります。こうした働き方の問題以外にも、急増したテレワークによるVPN利用者からの問い合わせ対応、負荷増大による障害対応など含め、問題は多いようです。
社内ネットワークの構成
社内ネットワークは、放送系業務サーバーのある業務ネットワーク、管理系サーバーのある管理ネットワーク、メディア棟やオフィス棟が接続しているクライアントネットワークに分かれています。建屋が異なるサテライトスタジオは専用線で直接接続されています。
アクセススイッチは各棟のネットワーク室においてあり、利用者が使う机の上に情報コンセントの形で直接線が出ています。
情報システム部門には、インターネット回線の終端装置と、サーバーやネットワーク機器を収容するマシンルームがあります。
VPN装置を利用して、社外から業務ネットワーク内のシステムを利用できるものの、最近のテレワーク推進の流れからVPN装置の負荷が増大し、アクセスできない等の問題が発生しています。
事業継続計画の一貫として、業務サーバーのデータはテープに保管し、役員クラスのみが知る別地域の建物へ厳重保管しています。
監視業務の人的・時間的コストの課題
運用監視対応はマニュアル化されてはいますが、深夜に障害などの問題が発生した際は担当者に連絡して指示を仰ぐフローになっており、現場で監視するオペレーター、休み中に連絡を受ける担当者共に負担となっています。
「セキュリティが確保されている前提で、社外からシステム状況を監視できれば」(K氏)
また、実際の障害は既知の問題で有ることが多く、担当者に連絡をしても同じ対応をすることばかりです。
例えば、ある業務サーバーではバックアップを世代管理しており、外部ディスクにコピーバッチでコピーした後ローテーションで古いバックアップから消していく処理を行っています。
外部ディスクのデータはテープにバックアップされたあと、別地域に配送されますが、配送業者や運用の都合上ローテーション処理をしていません。この外部ディスクで容量が肥大化してしまうと、業務サーバーから外部ディスクへのコピーバッチが失敗してしまい、業務サーバーの次のバックアップが失敗してしまう事が良くありました。担当者からは外部ディスクの古いファイルの削除、コピーバッチの再実行が指示されますが、毎度同じ障害対応になります。
「監視システムをシンプルな仕組みにして、可能な限り自動化したい」(K氏)
現状すべての運用監視は監視マネージャーから行っていますが、社外からアクセスできずオペレーターによる現場での監視が続いていること、操作に専門的なスキルや経験が必要なことなど問題が多く、リプレイスを検討していました。
IT運用の自動化で課題解決
ここまで、テレビ局A社の課題を、実際にあった話を交えて紹介しました。ここからは、このテレビ局A社の課題を日本語に対応したクラウド型監視サービス Site24x7(サイトトゥエンティーフォーセブン)で解決する方法をご紹介します。
コストを抑えつつ、社外から手軽にシステム環境を監視するにはクラウド型のサービスが効果的です。統合的な監視が可能なことや、運用の自動化サービス、導入の手軽さが、多くの情報システム部門担当者にとってSite24x7を導入する決め手となっています。
Site24x7は、クラウド・オンプレミスのネットワーク機器やサーバー、サーバー上で稼働するアプリケーションパフォーマンスの監視や、ネットワーク内のトラフィク可視化、運用の自動化にも対応した統合監視サービスです。
クラウド型サービスであるため、アカウントを作成し、監視対象のサーバーにエージェントをインストールするだけで設定ができます。
ハードウェアは不要で、アップデートなどのメンテナンスも自動で行われるため、専門的なスキルや経験がなくとも手軽に導入出来ます。
「監視ツールの設計や高価なハードウェアと初期ライセンスの購入が不要で、低コスト短納期で実現できた。」
と導入した担当者に好評です。
障害対応の自動化
Site24x7のアラート機能では、ネットワークやサーバー機器の監視状況に応じてメール・SMS電話発報を行う事ができます。
さらに、監視対象が指定したしきい値を超えると障害連絡を行うだけでなく、IT自動化機能がテンプレートに設定しておいたスクリプトを実行することが出来ます。
前述したテレビ局A社の課題、ディスクの容量不足などの既知の障害対応であれば、予め設定しておくことで、担当者への連絡、古いファイルの削除、バッチの再実行などがまとめて自動化されます。
これにより担当者への連絡を社内から行う必要がなくなり、作業をするオペレーターの人員や担当者の負担を減らす事によって、自部門の働き方を変えることができます。
Site24x7のIT自動化機能では、スクリプトの実行以外にも例えば以下のようにさまざまなタイプの自動化テンプレートが用意されています。これらの機能はSite24x7のクラウドサービス上ですべて操作することが可能です。
- サーバースクリプト
- サーバーコマンド
- サーバー再起動
- URL呼び出し
- メンテナンスとしてマーク
- Windowsサービス
- Hyper-V
- llS
- EC2インスタンスを停止、開始、または再起動
- RDSインスタンスを停止、開始、または再起動 など
IT自動化機能の詳細:
https://www.site24x7.jp/help/getting-started/it-automation.html
スモールスタートで課題を早期解決
現状の運用を大きく変更することを避けようとするならば、現行の監視マネージャーと平行してSite24x7を導入することになるでしょう。この場合、課題の対象だった一部サーバー監視のみに絞ることで、利用プランは月額2,800円ともっとも安価なSTARTERプランで実現できます。この他に監視対象数の増加に伴いPRO、CLASSIC、ELITE、ENTERPRISEと豊富な利用プランがあります。
プラン比較:
https://www.site24x7.jp/packs-comparison.html
「VPN装置の負荷状況やアプリケーションの利用状況も一つのシステムで可視化したい。全てのシステム監視をSite24x7に移行したいが、そうなるとコストメリットが減ってしまう。」
例えば、テレビ局A社のシステムでは100を優に超える業務サーバーがあるため、ネットワークの可視化も含め、全てを一本化しようとすると更に高価なプランにせざるを得なくなってきます。
「ウチの規模では監視システムもハイブリッドクラウド化し、柔軟な構成で課題を解決していく必要がある。」
こう考える担当者は少なくありません。
ITを活用した働き方改革が叫ばれる昨今においては、システムの運用管理の現場から環境に応じた改善をしなければならない部分が多くあります。
その課題解決のためにもスモールスタートできる新たなクラウドサービスの利用を検討してみては如何でしょうか。
クレジットカード不要ですべての機能を試用できるFREEプランも提供しています。「気軽にはじめられるリッチな監視」がコンセプトの新時代の監視サービス「Site24x7」を是非この機会にお試しください。
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https://www.site24x7.jp/signup.html?pack=1&l=ja
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